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お米へのこだわり
同じ産地・品種のお米を使用しても、精米の仕方で味が変わるのをご存知でしたでしょうか?
つまり、精米技術はとても大事なのです。
そのお米に合った精米方法を熟知していなければ、お米の本来の美味しさを生かすことはできないのです。
髙橋精米店では、大正10年から培った経験と知識そして精米技術で、美味しいお米の提供にこだわりを持っています。
髙橋精米店のお米へのこだわり五ヶ条


 - 精米技術へのこだわり - 

白ご飯の美味しさへの理解

わたしたち日本人がお米を美味しいと感じる要因として、”お米の硬さ、粘り、口ばらけ”という食感を表す言葉があります。

例えば、食堂やお店でごはんを食べるとき、最初の一口で「このご飯は美味しい」と感じる瞬間があると思います。
それはお米自体の”味”ではなく、口で感じる”食感”によるものです。
わたしたちは昔からお米を食べてきたので、自然と炊けた”お米の硬さ、粘り、口ばらけ”という食感が自分の好みに合っているかどうかで、意識せずお米がおいしいかどうか判断しています。

当店ではこれまで培ってきた知識・経験から、お米のどういう部分がおいしいと感じるか理解した上で、
お米のそれぞれの地域ごとの産地や品種の個性を大切にし最大限に生かす精米を心掛けています。

美味しく栄養素を残す精米技術

”真っ白いお米”の方が美味しくて栄養素が多いと思われがちですが、本当はそうとも言えません。
もともとのお米(玄米)の状態は茶色です。
玄米には、白米には残っていない栄養素が残っているため、さまざまな健康効果が期待できます。

大型の精米工場などでは、効率的な生産を重視されており、白いお米が売れ行きが良いことから”真っ白いお米”が精米されます。
しかし、茶色の玄米を真っ白に精米するためには、お米の表面に細かい傷を入れて白く磨く必要があります。白いお米にしようとしすぎるあまり、 お米が一番美味しい状態よりも表面に傷をつけるまで白く削ってしまうため、お米の美味しさを判断する”お米の固さ、粘り、口ばらけ”などのお米が元来持っている個性が、お米の表面に傷が入ることで失われてしまいます。

また、炊き上がりに関してもそうです。
「美味しいお米は粒が立っている」と言われているのを聞いたことがありませんか?
炊けたときにお米が立つのは、炊飯器で炊くときに水からお湯になると対流が起こり、お米が上下に動きながら炊けるからです。

白くするために表面を削りすぎてしまうと、お米の傷からデンプンが水に溶け出し、水にデンプンの粘りが加わることでお米がダマになって動けず、美味しく炊けなくなる可能性もあります。
そのため、白いお米は見た目がきれいであるかもしれませんが、美味しさや栄養価、炊き上がりの質においては劣る部分もあります。

ただ、色が白い方が一般的に好まれるのは事実ですので、いかに栄養価の高い部分を残しつつ、どこまできれいにお米を精米することができるかが、精米店の腕の見せ所だと思っています。
お米の産地や品種の個性を大切にし、最大限に美味しさを引き出すようにこだわりを持って精米しています。

精米機へのこだわり

以前の精米機で精米したお米は、お米を炊くときにゴシゴシとお米をとぐ必要がありました。
それは、精米機で精米した時に剥がれたヌカの細かい粒子やお米の粉がお米に残ってしまい、それがお米の味を落とす原因になっていたからです。

しかし、現在私たちが使っている最新の精米機の多くは、味を落とす原因のヌカの粒子などをほとんど取り除くことができます。
そのため、味を落とすものが元々お米についていないので、長期間保管しても味を落とさずに食べることができます

また、お米を炊くときにゴシゴシと研ぐと、お米に傷が入ってしまい、美味しくなくなってしまいますが、私たちが精米したお米は、味を落とす原因は取り除いているため、軽く水を流す程度で、美味しく炊けるように精米されています。

家庭用の精米機で精米される方もいらっしゃいますが、家庭用の精米機の多くは、過度に白くすることでお米の表面に傷をつけ、すりガラスのような状態にしてしまいますこれは、遠心力を利用して金網にお米をこすりつけて精米するという、家庭用の精米機の特有の方法です。掃除ができていない部分があると、ヌカがこびりついて残りやすく、ヌカが油をにじませてベトベトになり、酸化して味を落としたり、ヌカ臭くなってしまうことも考えられます。

おいしく食べるための精米は、お米同士の摩擦でヌカを取り、お米の表面を削りすぎないようにすることが大切だと考えています。

玄米の状態から、最適な精米を判断しています

髙橋精米店では、玄米の状態を見て、最適な精米を行うよう心がけています。

玄米から精米したときに、どれだけ白米ができたのかを表す指標として「精米歩留まり」という言葉があります。
以前は一俵60キロの玄米を精米した場合、ヌカ層が剥がれて残る白米の量が約53.5キロ、つまり9割を切る程度が目安とされてきました。

しかし、現在では、精米機の進化やお米の品質向上により、現在では約54キロ、つまり9割から9割2分程度まで目安が上がっていますが、一方、環境の面では、温暖化による高温障害を受けたお米が増え、その結果、精米歩留まりが88%や87%と低下することもあります。

胚芽が残りやすいお米では、精米歩留まりが95%程度まで上がることもありますが、お米の種類や状態によって、精米歩留まりは変化します。
そのため、同じ量のお米を収穫しても、玄米の状態によっては実際に食べられる部分は目安よりも減少してしまうこともあります。

私たちは、 同じ量のお米を、毎度同じように精米するのではなく、
その時その時の玄米の状態を見て、美味しいお米として食べられる最適なつき具合の精米を追求しています。

 - 安心して食べられるお米を提供するこだわり - 

減農薬・減化学肥料の「自然農法栽培米」

当店では、安心して食べられる美味しいお米を提供するために、減農薬・減化学肥料のお米にこだわって使用するようにしています。

草刈りする時間が取れない、たい肥を何回かに分けて与える時間が取れないなどの農家の手間を省くためだけに使われた農薬や化学剤を良いとは思っておりません。しかし、人が風邪を引いたときに風邪薬を飲んだり、お医者さんに行くように、”美味しいお米を作るため”や”お米の粒に栄養分が不足しないため”に最低限必要な農薬は使用しても良いと思っています。

日本は、同じ土地を何年も使って、稲を育てます。
1年目は土壌の栄養で無農薬・無化学肥料でも美味しくお米は育つこともできると思いますが、次の年は土壌は瘦せてしまい、お米を美味しく作るための養分が土では足りない難しい状態となってしまいます。
完全な無農薬・無化学肥料のお米の方が美味しいと思われがちですが、そういった背景からも一概にそうとは言えません。

こどもたちの安全のために

当店では、保育園や小学校・中学校へもお米を収めています。
こどもたちの安全のために、特栽米や減農薬のお米が求められ、毎年何度か定期的に放射能検査や残留農薬検査も行われています。

こういった取り組みもあり、安心して食べられるお米を提供することが可能となっています。

安全面について詳しくはこちら
 - いつでもおいしいお米を提供するこだわり - 

低温倉庫での保管

お米は生きている稲の種子であり、適切な温度や湿度があれば発芽します。
発芽を防ぎ、酵素による化学反応を抑制するためには低温倉庫での保存が不可欠となっています。

お米を一定の温度で保管することで、お米の鮮度と品質を保つことができます。低温倉庫はお米にとって理想的な摂氏14度で湿度70%で保たれており、この環境下では、お米は呼吸を抑え、味の劣化を防ぐことができます。これが最適な状態でたもつ、保管の秘訣です。

低温倉庫がない時代には、季節によってお米の味が大きく左右されていました。
昨今では、仕入れる産地や品種を選ぶことができますが、昔の精米店では仕入れるお米を選ぶことができなかったため、その時その時で仕入れたお米を美味しく精米する技術が米屋には求められました。

今では低温倉庫での保存により、一年中安定した品質を保つことができますが、私たちのお店では、長年培ってきた精米技術と、現代の保存技術を組み合わせ、お客様にいつでも美味しいお米を提供することにこだわっています。

お米の産地選び

当店では、米の産地選びは、お客様に最高のお米を提供するための重要な要素だと考えています。

以前までは精米するお米を選ぶ時、産地を訪れたり、お米を作る農家と話をしたりすることで、良質なお米を見つけることができましたが、過去5~6年の間に、温暖化などの気候変動の影響で、有名なお米の産地・米どころだから一番良い品質のお米を提供できる、という状況ではなくなってきました。

そのため、現在では、お米の新年度(毎年10月)が始まるときに、さまざまな地域から少しずつお米を取り寄せてみます
そして、その年のメインとなるお米を選ぶようにしています。
「去年は良かったから今年も良いはずだ」という固定概念を持たず、毎年美味しいお米を選定しています。

また、安定してお米を提供するために、気候変動の中でも一貫して高品質なお米を作り続けてくれている農家は長年の付き合いを続けています。

精米したお米を食べるタイミング

当店では、精米したお米を全種類、その時々で測り残りのお米を食べて、おいしくできているかどうかを確認しています。

日本人は新鮮なものを好む傾向があり、多くの人が精米したてのつきたてのお米が美味しいと思っていますが、実際にはそうとも限りません

つきたてのお米は、お米がまだ生きている状態から皮を剥がして精米するため、精米当日はまだなじんでおりません。
それを1日ぐらい置くと、お米の手触りが変わり、表面が馴染んできます。
その結果、2日経ったお米の方が精米したてのお米よりも、美味しいと感じられます。

お米に関しては1日ぐらい置いた方が美味しいと当店では考えています。

 - どんな人にもおいしく食べてもらうためのこだわり - 

お米の特性を生かすことにこだわっています

多くの方が自分の好みを意識しておりませんが、実はお米の好みは、生まれ育った地域などでも異なります

生まれた地域のお米の味に慣れ親しんだ方は、その味を基準にしてお米を評価することが多いです。
お米にも硬質米・軟質米があり、地域や、食べる方の年齢層によっても好みは変わります。 

どんな好みの方にもご満足を頂けるように、 それぞれのお米が持つ特性を最大限に引き出すようにこだわって精米しています。 
是非、ご来店の際は、お客様のお好みの味をお教えいただければと思います。
 - 髙橋精米店が大切にしているお米への想い - 

当たり前のお米を、当たり前に提供する大切さ

お米は日本人の食生活において最もベーシックな食べ物であり、当たり前なものであると考えています。

わたしたちは、皆さんが食べているお米を何の意識も違和感もなく、どんなおかずとも合うお米を提供することにこだわっています。
例えば、松茸や鰻や松坂牛などの高級食材は、特別な日に食べるもので、毎日食べるものではないと思います。
しかし、お米は毎日食べるもので、その美味しさは毎日の食事の中で自然と感じられるものであるべきだと考えています。

「今日のご飯は特別すごく美味しい!」と感じるようなものではなく、毎日、自然といつも美味しいと思えるようなお米を提供したいと考えています。

それが私たちの精米に対する真剣な気持ちとこだわりです。
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